ウェディングブーケは生花、プリザーブドフラワー、造花?

 

プルメリアブーケ

 

Q. ハワイでの挙式を控えており、やっぱりハワイで挙式をするのならプルメリアのブーケを持ちたいと思っています。色々調べてみると、生花のプルメリアは痛みやすく、取り扱いが難しいと書いてありました。その他では造花とかプリザーブドフラワーがあるみたいですが、どれが一番良いのか迷っています。

 

A.ご質問ありがとうございます。
そして、ハワイでの挙式おめでとうございます。楽しみですね♪

それでは、早速プルメリアのブーケについて回答していきますね。
まずは、プルメリアがどんな花なのかについて、見てみることにしましょう。

 

プルメリアってどんな花?

 

 💡 プルメリアってどんな花?

一般名:プルメリア(Plumeria)

別名:テンプルツリー、フランジパニ、テンプルフラワー、パゴダツリー

科名:キョウチクトウ科

原産地:メキシコ、熱帯アメリカ

花色:白・赤・黄・ピンク

開花時期:6〜10月

花言葉:「気品」「恵まれた人」「日だまり」「内気な乙女」「しとやか」など

誕生花:1/27、8/28、11/16

 

プルメリアは南国を象徴する落葉低木の植物です。
花名のプルメリアは、フランスの植物学者でアメリカ大陸の植物を採取・研究したシャルル・プリュミエ(1646~1704)の名前にちなんでつけられました。
花弁は直径5cmほどで肉厚、ジャスミンのような上品な芳香があります。

ハワイやタヒチでは、公園・庭園・街路・寺院など至る所で目にすることができ、頭・首・肩につける装飾品「レイ」として利用されるなど、地元の人々からとても愛されています。

プルメリアは草花ではなく花木に分類される植物で、繊細なイメージがありますが実は案外丈夫。
ただ、暑さにはめちゃくちゃ強いのですが、寒いのがからっきしダメという弱点があります。
つまり、四季のある日本では根付くことが難しい植物なんです。


プルメリア 生花 白

 

プルメリア 生花 ピンク

 

 

生花のプルメリアブーケの場合

といったことからも、日本国内で生花のプルメリアを調達するのは非常に困難なので、国内の挙式でプルメリアのブーケを使用するにはハードルが高いといえるでしょう。

それと、プルメリアは実は丈夫な植物であると述べましたが、これは木に付着している自然な状態の時のことで、切花にするとまた話が変わってきます。

ハワイ挙式で生花のプルメリアブーケを使用する場合は、当然現地調達になります。
生花のプルメリアの良さとしては、みずみずしい新鮮さと、ジャスミンのような上品な香りを感じられることがなによりですが、一方で、花が擦れると花弁の縁が茶色くなってしまったり、時間が経つにつれ萎れてきます。

ハワイ挙式ではフォトツアーに申し込みをされる方が多いようですが、生花のプルメリアブーケで臨んだときに、ツアー後半にさしかかる頃にはプルメリアが萎れてしまったなんていうリポートもありますので、フォトツアーや2次会との併用など長時間使用するケースでは、生花のプルメリアブーケは避けたほうが賢明です。*長時間使用の場合は、プルメリアに限らず他の生花についても同様です。

 

生花のメリット

鮮度がある、香りがある、やっぱり本物という贅沢感

生花のデメリット

痛みやすい(茶色くなる)、萎れやすい、調達が難しい(日本国内)、対応に不安(海外)

 

 

プリザーブドフラワーのプルメリアブーケの場合

プリザーブドフラワーとは、生花に専用液を吸い上げさせて作る特殊技術加工のお花です。1991年にフランスで生まれました。まだ歴史は浅いですが、品質改良や品種拡大と日進月歩で技術革新が進んでいます。

プリザーブドフラワーの特長としては、オーガニックであるということ。元が生花であるという点がなによりのセールスポイントです。(*安価なプリザーブドフラワーには粗悪な薬品が使用されているものもありますのでご注意ください)

生花に限りなく近い花を長期保存で楽しめることが謳い文句となり、独自の地位を築いてきました。
オーガニック・長期保存と聞くと、一見ドライフラワーと交錯してしまいますが、ドライフラワーとの一番の違いは、プリザーブドフラワーには生花のようなフレッシュ感があるという点です。

平均的な価格については、生花・造花を含めた3種類の中では一番高価です。

取り扱いについては、非常にデリケートなため、ある程度の知識が必要になります。
ちょっとした衝撃により花弁に亀裂が入ったり欠けたりということがしばしば見受けられるので、持ち運びをする場合は細心の注意が必要です。
使用時の注意点としては、液の色が衣服などへ付着してしまう恐れがあります。

 

プリザーブドフラワーのメリット

長期保存が可能(挙式前後)、軽量、高級感

プリザーブドフラワーのデメリット

壊れやすい、色が付着する、湿気に弱い(カビの発生)、価格が高い

 

プリザーブドフラワー プルメリア

出典:http://amazingrose.at.webry.info/200910/article_2.html

 

プリザーブドフラワー プルメリア 白

出典:http://forest-of-joy.com/diarypro/diary.cgi?page=5&field=1

 

 

造花のプルメリアブーケの場合

造花と聞くと、「安っぽい」とか「偽物」というイメージが思い浮かんでくるのではないでしょうか?
造花のデメリットはここに集約されているといっても過言ではありません。

近くに寄って見たときには作り物ということがわかりますし、みずみずしさや香りも感じられません。本物志向の人にとってはなんとも物足りないことでしょう。
私としても、フォーマルな披露宴においては、進んでお勧めはいたしません。

とはいえ、造花ならではのメリットも豊富にあります。
たとえば、結婚式ではそれでなくても忙しい花嫁さんにとって、花が萎れてしまう心配のない造花のブーケは、精神的負担をおおいに和らげてくれます。

また、これはプリザーブドフラワーにもいえることですが、長期保存が可能であることの良さは、挙式後に限らず、挙式前にも有効であるということです。

生花のブーケでは、本番当日にならなければ実物を確認することができません。
しかし、プリザーブドフラワー、そして造花のブーケにおいては、たとえば1週間前に手元に置いておくことができるのです。このことは、花嫁さんの精神的負担を軽くし、さらに本番へ向けてワクワク感を高めてくれます。

また、安っぽいイメージの造花ですが、1本当たりの価格を単純に比較すると、実は造花のほうが生花より高価になります。

いまでは、造花のクオリティーも格段に向上し、手に持って見たとしても、生花と見紛うほど精巧な作りになってきました。

使用環境に不釣り合いといったことがなければ、造花のブーケは非常に有能なアイテムといえます。

 

造花ブーケ プルメリア

 

造花ブーケ プルメリア

 

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フラワーアーティスト 和田浩一がつくる ”上質な造花ブーケ”

 

造花のメリット

長期保存が可能(挙式前後)、持ち運びに便利、価格が安い

造花のデメリット

フェイク、綻び、先入観

 

 

まとめ

以上、生花・プリザーブドフラワー・造花それぞれの特徴を上げてみました。
どれにも一長一短があるので、一概に「コレが良い!」と言い切ることは残念ながらできません。

本物志向であれば生花にこだわりたいでしょうけれども花が萎れるリスクを計算に入れて、長期保存と高級感を優先にするのであればプリザーブドフラワーという選択になるかと思いますが、こちらには取り扱いの難しさ(デリケート)というリスクを覚悟の上で、コスパ重視であれば造花をおすすめしますが、こちらにはフェイクであることの物足りなさを感じてしまうかもわかりません。

ただ、今回のケースでは、ハワイ挙式という長期移動を考え、盛大なご結婚式ではないことを前提とするならば、造花のブーケは条件にマッチすると思います。

ご質問者様におかれましては、ご自身の使用環境に照らし合わせて、ぜひベストな解答を導き出してください。